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かたづけとおしゃれのブログ

Think about basic : 黒レギンスに寄せて

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最近、SNSで回ってきた記事によると

 

膝丈より短いワンピースを着る時に時々アラフォー世代が履いてしまうのが黒のレギンス。さすがにだいぶ昔に流行ったデニムミニやショートパンツに合わせて履く人は見かけませんが、黒レギンスにゆるワンピのスタイルは、おばさん度に拍車をかけてしまうので、できるだけ避けたほうが懸命です。

 

なんですって。「あっそ」という感想を持ちました。

「あっそ」を翻訳すると「ま、チュニックと黒レギンスとか確かにちょっとないなあとは思うけどさ…ところで、流行アイテムと定番アイテムの境界線がわからない人っているよね。ま、この記事の執筆者はトレンドにはそこそこ詳しいんだろうけど、その人のスタイルはないんだろうな~」とでもなりましょうか。ちなみに記事タイトルが『今持っているだけでゾッとする痛いアイテム6選』とのこと。つまり黒レギンスは痛い過去の流行アイテムとして扱われている。

 

黒レギンスって流行アイテムだっけ? すでに定番アイテムなのでは。それ以前に流行アイテムって何だよ、という話。しまむらとかで買える流行アイテムってコレクションから2年も3年も経過した物の末期の廉価版で、そういうのを流行アイテムと捉えるのかという話。

 

例えば白シャツは定番アイテムだ。しかし白シャツ自体にもやっぱり流行りがある。パターン、そして着こなし。黒レギンスだってちょっと前に流行った12分丈を足首でたるませるタイプとか今ちょうど良く「ない」感じではある。あとトレンカとか。この記事ってそういう感じの人向けの物なんだろうけど、他の記事も「体型カバー」とかだし。安い流行アイテムを追いかけて痛くないように取り込むこととか、身体の嫌いな場所に目を向けて隠すことばかりが本当に大事なことなのだろうか。隠せば何か解決するのだろうか。

 

さて、先日久しぶりに会った知人がデニムミニのスカートにヨガレギンスを合わせていた。記事によると「だいぶ前に流行った」コーディネートで、確かに彼女はアラフォーだ。それでも彼女の後ろ姿は本当に美しかった。もともとスタイルが良い人なのだが、ヨガの習慣にレギンスの機能の高さ(知らない人は驚くほどヨガレギンスは値段が高く、その分機能も高い)、そしてつややかな髪。ファッショナブルではないがヘルシーな彼女のスタイルは、もしそれが自分と違うスタイルであってもリスペクトできるものだ。

 

近所の奥様2人組は10年以上(多分、引っ越してきたのが10年前なのでその前のことは知らない)ウォーキングを連れ立ってなさっている。2人とも還暦過ぎても後ろ姿が美しい。昨日、そのうちのお一人に偶然会ったが、背中にダーツが入った白いシャツ(ラインが綺麗、トレンディではない)に細身の濃い目のストレートデニムをお召しになっていて、颯爽としていて素敵だった。

 

美しくありたいという願いは尊重されるべきだ。ただし美しさはひとつではない。こういった企画はかつては女性誌の「定番」だったのだろうが、はっきり言ってもう時代にそぐわない。そうね、定番もいつか終わるのね。そしたら黒レギンスも処分する? そうじゃなくて結局、それを着ても着なくてもいい時代になっていればいいし、もうすでになり始めていると思えるのだけど。